【ケース】30代女性「しっかりしてる」と周りから言われるが自覚ない、気が抜けない。

【ケース】30代女性「しっかりしてる」と周りから言われるが自覚ない、気が抜けない。

吉川:おはようございます。本日も始まりました。第5弾になります。よろしくおねがいします。

ミマキ:よろしくおねがいします。

吉川:本日は、先週に引き続き事例のお話にいきたいと思います。

ミマキ:はーい。

子供の頃に「甘えられないな」と思った方の事例

吉川:では、先週は50代の女性の方の実例をご紹介させていただきましたが、今回はどんな事例になるのでしょうか?

ミマキ:今回は、30代女性で、前回の事とは違うんですけど、子供の時に「甘えられないな」って思った方の事例で行こうと思います。

吉川:なるほどですね。早速聞いていきますが、その方が相談してきた背景や状況ってどんなだったのでしょうか?

ミマキ:その方も、すごい色々とできる人なんですよね、自分で。だけど、あるときに急に自分でこなせなくなる瞬間というのが、人生で何回かあって。その中の内の1回できたって感じですね。

吉川:なるほど。

ミマキ:今回は、お子さんが生まれてって言うきっかけではありますね。

吉川:なるほどですね。元々お悩み的にも、「いつもだったらできてることが、こなせなくなっちゃった」みたいなお悩みだったんですかね?

ミマキ:そうですね。「それをこなせないことに対しての自己否定が止まらない」みたいな。

吉川:なるほど。

ミマキ:1個できてなくても、自己否定しない人もいると思うんですけど、その方は、「それがこなせてないと、本当にいてもたってもいられない」みたいな。

自立した親だけど、忙しすぎて甘えられない→役に立ってあげなきゃ

吉川:なるほどですね。色々相談を受けた中で、前回の方は親が少し子供っぽくて甘えられない関係性だったという話だったと思うんですけど、今回の方はどんな感じだったんですかね?

ミマキ:今回の方は、「親がとにかく忙しい人」です。

吉川:おお、忙しい。

ミマキ:そうです。子供に対して何か要求を言ったりとかではないんですけど、何かいろんな環境的な要因の方が強いと思うんですけどね。

吉川:環境的要因というと?

ミマキ:兄弟・姉妹が多かったりですとか。あと、仕事が忙しいとか。親戚づきあいが深くて、もてなさなきゃいけない人が常に家にいるみたいな。

吉川:はいはい。子供をなかなか見てあげられない状況が続いたという感じなんですかね?

ミマキ:そうですね。子供に集中できる時間がものすごい短い環境が揃ってる幼少期を過ごしていました。

吉川:なるほどですね。そうすると、前回の「子供っぽい親」というわけでなく「自立した親」だけれども、、どんな感じの方なんですかね?

ミマキ:色々なパターンがあると思うんですけど、「とにかくやることが多い人」「お母さんがとにかく毎日忙しくて、やることが多くて、子供を見てあげたいのに、どうしてもそっちの優先順位を上げられない人」ですね。

吉川:なるほどですね。ダイアログを受けてくださった本人は、そういう状況から、どんな感情というか気持ちというかを持っていたんですか?今もそうかもしれないですけど。

ミマキ:「私ほんとにいる?」みたいな気持ちでした。

吉川:あー。「要る・要らない」のほうの「要る」ですよね。

ミマキ:そうですね。「ここに居ていいのかなぁ?」とか。

吉川:「必要とされてる」みたいな感じですか?

ミマキ:そうですね。お母さんにコンタクトを取る時間すらないみたいな。だから「私が居なかった方がお母さん楽なんじゃないか?」みたいな。だから取り付く暇がないんですね、母に。でもやっぱり子供だから欲求は出るし、大人みたいに色々こなせるわけじゃないから。

吉川:なるほど。

ミマキ:そういう意味で、「色々できればお母さん迷惑をかけないで済むんじゃないか?」とか、逆に「役に立ってあがられるんじゃないか?」とか、そういう発想になって、すごい色々こなすのが上手になっていくというか。

吉川:なるほどですね。

ミマキ:でも本当は、見てほしいんですよ?甘えたいし、こっちを振り向いて欲しいというか。自分に集中する時間が欲しいんですけど、それすら言えない。忙しくすぎて。それに、きれいに言語化できるわけじゃないので。

吉川:確かに。なんとなくって言う感じですよね。

ミマキ:子どもの方もどうしていいか分からないと思いますよ。まぁ、みんなそうだと思うけど(笑)

吉川:なるほどですね。じゃあ、初めにその方は「しっかりされている」と言っていましたけど、そういった環境的要因から、「頑張らなきゃ」という気持ちになっていったんですかね。

ミマキ:そうですね。

しっかりしているからこそ、苦しみを周りがわからない

吉川:でもあれですね。前回の方同様、しっかりされている方って、なかなかわからないですよね・・

ミマキ:そう!隠すのがすごい上手になっているんで。

吉川:そうかそうか。見せられないってことなんですかね?その隠すっていうのは。

ミマキ:そうですね。見せたところで、何もならない(笑)例えば親が「あ〜◯◯ちゃん大変だったね」とかそういう経験がほとんどないんです皆さん。

吉川:あぁー

ミマキ:見せたところで・・・。なっちゃう(笑)

吉川:「それ(見せること)に対して構うことなんてないよね」って感じなんですかね。

ミマキ:そう。逆に言ってしまえば喜んでいたりとか、お母さんがほっとした顔を見せたりとかしてると、どんどんそっちに執着していきますよね。子どもは。

吉川:確かに確かに。「そうすればお母さんが大変じゃない」とか「迷惑かけない」とか。そういう感じになっていきますよね。

ミマキ:そうですね。そういうのってどんどん基準が高くなっちゃうんですよね。

吉川:その「迷惑をかけないとか」「できる」の基準の事ですか?

ミマキ:そうですそうです。「もっと迷惑をかけない」とか「できる子になって役に立つ自分になれば、お母さんともっと話せるんじゃないか?」とか「なんとも言えないモヤモヤを解消できるんじゃないか?」みたいなのが無意識にあるので。大体。

吉川:はいはい。

ミマキ:なので、どんどんクオリティをあげていくわけですよね。

吉川:おおお。それで今回の方は、ある時ストップがかかっちゃったみたいな感じですかね?

ミマキ:ええ。「クオリティを上げていけるならいいじゃん」と読者の方は思うかもしれないんですけど、キャパというか限界値がどうしてもあるので、その限界値を迎えた時に、どうしても壊れちゃうので。

吉川:うーん。

ミマキ:「これって、意味あったの?」みたいな瞬間に出会ったりとか、こなせないモノが来た時に、すごい精神的にダメージが大きいんです。こなせるうちはいいんですよ。でも人間完璧にはこなせないので、こなせない瞬間になった途端に「わ〜やばいー」みたいな感じになりますね。

吉川:なるほど〜

ミマキ:完璧にはなれないから、いつかは来ますよね。

吉川:確かにお子さんが生まれれば、限界まで来ますもんね。

ミマキ:やばいですから(笑)新しいことだらけだし、精神的にもホルモンの崩れもあるし、産後なんて身体がボロボロのはずなのに、前の自分で頑張ろうっていうのは、ほぼ不可能に近いんですけど。それを求めちゃうんですよね。

吉川:気を抜けないんですね。

ミマキ:そうですね。むしろ、「家事をしっかりやって、子どもをしっかり育てて、仕事も頑張らねば」みたいに、余計に気を張っちゃうみたいな。

吉川:ははは〜(^_^;)

ミマキ:どこか手を抜こうという部分がまったくない。かつできちゃうから、周りも「この人やってくれるからいいんだ〜」ってなっちゃうんですね。

吉川:今の話を聞くと、できればできるほど周りの人からほっとかれるみたいになっていきますね。

ミマキ:そうなんですよ。まぁ、そうじゃない無意識を持っている方もいらっしゃいますけど、この方の場合はそうですね。

吉川:有る種矛盾しているというか・・有る種悲しい感じですね。

ミマキ:そう!絶対つかめない。

吉川:馬の前に人参がぶら下がっているけど、絶対に取れないみたいな感じですかね?

ミマキ:そう。力を抜いたら欲しいものが得られるんですけど、「力を抜いたら絶対ダメだ!タブーだ!」と思っているみたいな。

吉川:なるほど。できなくて、落ちた瞬間も苦しそうですね。いてもたってもいられないというか。

ミマキ:そんな感じだと思いますよ。できていない自分を許せないんですよね、やっぱり。

力を抜くとは。「甘える」「頼る」がタブーになっていませんか?

吉川:それは苦しい・・そんな状態の方って、それがわかったとするじゃないですか?どうすればいいんですか?

ミマキ:言葉で言えば「出来ていない自分を許す」だけなんですけど、それができないから苦しいわけで。

吉川:そうですよね。

ミマキ:じゃあ「許す・力を抜くって何?」って話なんですよね。そこを新しいこととして学んでいくというか。

吉川:ええ。

ミマキ:あとは、自分を恐怖に追いやるものではないというか。タブーではない。これはタブーではないということを知ることというか。

吉川:うんうん。

ミマキ:その人の人生にとってはタブーなんですけど、他の人にとっては全然タブーじゃないし、でもタブーだと思っていると、相手に対してすごい厳しくなるし、自分にも厳しくなるので、「それがそこまで自分を貶めるもの・タブー視すべきものではなかったんだな」と気づいていく事ですね。

吉川:なるほどですね。それによって少しずつ力を抜くということを知っていくということですか。

ミマキ:そうですね。

吉川:なるほど。つきなみな感想しか言えませんが、前回の方も大変そうでしたけど、今回の方も大変そうですね。。

ミマキ:そうですね。親に取り付く暇がほとんどないので、「いるんだけど常に忙しくて捕まえられない人」みたいな。

吉川:あー。

ミマキ:「ちょっとこっちむいてお母さん」が言えない。

吉川:なんかあれですね。ちょっとさかのぼった話(こちらの記事参照)ですけど、ミマキさんと同じような感じですね。

ミマキ:そうですね。私もそうでした。ちなみに、我が家は、弟は「こっち向いて」って言えるんですよ。だから兄弟が皆、そういう親を持ったからといって「こっちむいて」と言えないわけではないんですよ。

吉川:そうなんですね!

ミマキ:親への接し方や「これが自分がやるべきだ」と思ってやる、やり方が違うんですよ。不思議ですよね、兄弟みんな同じになるわけじゃないんですよね。同じ親を持っても。

吉川:不思議ですね〜。環境は近い感じがするんですけど。

ミマキ:そうですね。

単純に「助けて欲しい」をアウトプットする

吉川:では、徐々にまとめにはいるんですけど、今日の方の事例ということで。30代の女性の方で、普段はしっかりしていて、色々なことができる方なんですけど、ある時それができなくなった時に、落ち込んでしまわれて、苦しんでいると。

ミマキ:はい。

吉川:今回の例でいうと、お子さんが産まれて子育てに入った時に、それ(できないことが出てきた)になってしまったよという状況ですよね。

ミマキ:はい。

吉川:で、色々と相談して話していった結果、原因としては両親との関係性で、特にお母さんが取り付く暇がないというか、忙しい方で、なかなか甘えられなかった幼少期を過ごされていて、そこから「お母さんに迷惑・手間をかけないように」自身がすごい頑張って、色々できるようになっていったと。

ミマキ:はい。

吉川:それがどんどん加速して、基準が上がっていって、ある時パンクしてしまうと(^_^;)

ミマキ:それが出来たら超人だろ、ぐらいに基準を上げていってしまいますからねぇ。

吉川:特に前回の方と同じように、しっかりされている方なので、周囲からは、「大丈夫だな」みたいに見られて、「本当は助けてほしいんだけど、ほっとかれる」みたいな状態が続いているということですね。

ミマキ:はい。

吉川:同じように、「外から見たらしっかりしているように見えるけれど、実は助けて欲しい」とか「本当は甘えたい」というところがタブーになっていて、なかなか表現できないという状態なんですね。

ミマキ:単純に「助けて欲しい」が言えないんですよね。「これを言ったら、またしっかり見られて、その後に、助けてもらえるんじゃないか?」とか、「迷惑かけない自分になる事で甘えられるんじゃないか?」になっちゃう。

吉川:変換されているんですね。本来はただただ甘えたいし、しっかりしない状態になりたいんだけど、「「助けて」を言うことがしっかり出来た結果、甘えられるんだ」という風に解析を変換してしまうということですね。(笑)

ミマキ:そうです(笑)

吉川:それは、重症度高いですね(^_^;)なるほど〜

ミマキ:無防備になれないんですよね。

吉川:力抜けないっていうのと同じですよね。まずそういう方は、アウトプットをして、徐々にタブーとしていること自体を許していけるような習慣化をしていくような流れでしょうか?

ミマキ:そうですね。いや〜本当、灯台下暗しなんですよ。。。

吉川:(笑)というと?

ミマキ:さきほどの馬の話をすると、必死で前のニンジンをつかもうとしているんですけど、足元に置いてあったみたいな。

吉川:走らなくてよかったみたいな?

ミマキ:そうそう(笑)

吉川:ゴールの方に人参があるんじゃなくて、スタートに置いてあるみたいな。でもゴールの方しか見えないからゴールの方に走ってしまうと。

ミマキ:そうそう。周りは「足元足元!」って言っているですけど、聞こえないんですよね。

吉川:あぁ、聞こえない・・

ミマキ:「私には前にある人参しかないんだ!」って。まぁこれは皆同じメカニズムなんですけど。

まとめ:「一番ひどかった時より落ち込んでも、たぶん立ち直れるな〜」になる

吉川:ちなみに、ミマキさんはその状態だったわけじゃないですか?

ミマキ:はい。

吉川:それはどこで気づいたんですか?「足元に人参があるよ」って。

ミマキ:「自分のタブーしていたことが、そんなにタブーじゃなかったな」って実感が出てきてからですかね。

吉川:なるほど。タブーであることに気づいたんですね。ということは、「いよいよこれ、流石におかしくないか?」みたいな疑問が生まれたんですか?

ミマキ:そうですねぇ〜。それはあるかもしれないですね。私も周りから「お前頑張りすぎだ」って言われる人で。でも自分ではその自覚まったくなくて、「もっとやらなきゃ」と20代はずっと思っていました。でもある時合点がいくことがあって「あ、だから私皆に言われていたんだ」って気づいて。そこからやっと周りの話が耳に入ってきました。「自分で自分を苦しめるってこういうことね」と。周りは全然苦しめてなくて、自分で自分の首をしめるってこういうことかと。「遠くに手を伸ばさなくてもそこにあるじゃん」みたいな。

吉川:なるほどですね。でも、前回の方も今回の方も、落ちた時というか、危機にぶつかったときがチャンスかもしれないですね。

ミマキ:そうですね。まぁ落ちるのは反動がすごいから怖いんですよ。でも、落ちるのが怖くなくなった方が、もしかしたら救われるというか。「一番ひどかった時より落ち込んでも、たぶん立ち直れるな〜」みたいな風に考えられるようになったほうが、私は、頑張らなくなりましたね。

吉川:なるほど。

ミマキ:逆に「あの時みたいに落ち込まないように頑張らないと!」と必死にならないと、余計パニックになるんですよ。(苦笑)

吉川:(笑)なんかもっとすごいの来そうですね。確かに我々の伝えているところって、このポイントですよね。ありがとうございます。

ミマキ:はい。

吉川:ということで、今回は事例第二弾ということで。前回同様、普段からしっかりされているんですけど、それがクセになっていて甘えられない。そして辛くなった時に落ち込んでしまうという女性の事例をご紹介させていただきました。親との関係性によって、それが作られているとは思うんですけど、自分自身が「こういう事例に当てはまるなぁ」と思う方いらっしゃいましたら、記事を読んで当てはめていただけたらなと思います。

ミマキ:基本的にしっかりさんしかいないので。私の周りは(笑)

吉川:そうですね〜うっかりさん居ないですね〜

ミマキ:しっかりさんばっかりなんで!周りから「あなたすごいね」って言われるけど、自分では全然その自覚がない方、お待ちしておりますって感じですね。

吉川:そうですね。自分で「しっかりやってるね、頑張ってるね」ってアピールする人はちょっと違うと思いますので・・(笑)

ミマキ:自覚のない方ですね!周りからはそう言われていて、自分は自覚がない方です。今気づいた。そういう人ばっかり。

吉川:はい(笑)ぜひ出しトレの方にもいらしてみてください。では、今日はこのへんで終了とさせていただきます。ありがとうございました!

ミマキ:ありがとうございました!

 

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