吉川:おはようございます!今日もよろしくお願いします。早速ですけど、第一弾は鴻上さんの記事を紹介させてもらって、第二弾・第三弾は親子関係や習慣化の話もさせていただきましたね。
ミマキ:はい。
吉川:そんな流れでやっていきましたが、今日は何をやっていきましょうか?
ミマキ:はい、今日はですね、「じゃあ具体的に何をしたらいいの?」って言うか、自分の人生にはどういう風に影響していて、今自分はどうなってるのっていうことを整理した方が何人かいて。
吉川:お、事例ですね。
ミマキ:はい。そういった方の感想も交えながら、頂いた感想も最後に載っけたりして、より具体的に、「全体的にそうだよね」って言う話から、「個人に絞っていくとこうだったよ」って言う事例を、ちょっとずつ紹介していこうかなと思いまして。その第一弾ですね。
吉川:おお、いいですね。何回かそんな感じでやってくんですね。
ミマキ:はい!
50代女性「親への感情マグマがたまに吹き出した時の自己否定が止まらない」事例
吉川:では、今日の事例1ですが、どの方からいきましょうか?一応性別と年代のところから話してもらえますか。もちろんパーソナルな部分は伏せてですけど。
ミマキ:じゃあ、この前の記事で自分の私のことをしゃべったんで、もうちょっと上の世代の方で、ご両親との関係で悩んではいたけど割り切ったみたいな方のお話を交えながら、ちょっといろいろ話をしようかなと思います。
吉川:わかりました。今日その、題材に上がる方は、Aさんとでもお呼びしましょうか。
ミマキ:そうですね。
吉川:じゃあ名称Aさんということで。おいくつぐらいの方なんでしょうか?
ミマキ:50代の女性の方です。
吉川:なるほど。先ほど「ご両親との関係で悩まれていたけどもう割りきった状態」と言っていたと思うんですけど、割り切った状態なのに、なぜ相談しに来てるんでしょう?
ミマキ:あ、確かにそうですね(笑)割り切ってはいても、小さい時に経験したショックだったりとか、「親に対してこうして欲しかった」とか、そういう気持ちって大人になると解消されたのではなくて、隠すのが上手になるだけなんですね。
吉川:おや。そうなんですね。
ミマキ:はい。それをある意味隠したりとか、うまく自分の頭で折り合いをつけようとして。そういった方ってかなり、社会的にも仕事もよくできる人だし信頼されるんですよね。
吉川:はいはい。
ミマキ:でもそのすごく心の奥底では、親に対しての感情が、すごくなんて言ったらいいんですかね。
吉川:ええ。
ミマキ:ちっちゃい頃の欲求ってあるじゃないですか。「親にこうして欲しい、ああしてほしい」とか。
吉川:はいはい。
ミマキ:それが、全然、かなわずにきちゃっているんですよね。でも年齢を経るにつれて、割り切っていくというか。頭で割り切ってるんですが、また感情が残ってるというか。
吉川:ああ〜
活火山がいつも休止状態なんだけど
ミマキ:マグマのように残っているというか。活火山じゃなくて、休止火山みたいになっているというか。
吉川:分かりやすいですね。
ミマキ:なので、瞬間的に活火山に戻ることがあるんですよね。
吉川:マグマは消えているわけではないですもんね。
ミマキ:そうです。やっぱり活火山になっていくと、自分の中ですごく揺れ動くと言うか、その時に悩んじゃったりとか、その分落ち込みがひどくってとか。そういう時にふらっと来る感じですかね。
吉川:なるほど。頭で割り切って、頭は抑えているというか。
ミマキ:そうですね。そして頭の良い方が多いですね。ずっと考えてきているので。記憶力が良いとか、勉強ができるとかではなくて、人に対して親切だったりとか、気を遣ってくれるというか。パーソナルなことに対して、礼儀正しいというか、立ち回りが上手とか、そういった頭の良さというかを持ち合わせた人が多いですね。
吉川:なるほど、精神的にその大人びてるというか、そんな方ですかね?
ミマキ:はい。
吉川:あーなるほど。今の話をまとめると、思考の部分でうまく立ち回ってるように見えるけど、奥底にあるマグマが動いていて、それが出るときもたまにあるよみたいな。
ミマキ:そうですね。人間なので、完璧には絶対なれないんで(笑)
吉川:なれないですね(笑)でも、なかなかそういう方って、普段はその平静としてるわけじゃないですか。外からみたら気づかないですよね。
ミマキ:そうですね。
吉川:それなのに相談にくるっていうのはすごいですねぇ。
ミマキ:たぶん私と似ているところがあるからだと思います。環境的要因は私とは違うんですけど、小さい時に経験している要素が、すごく似ているんですよね。なんかすごくフラット。
吉川:あ〜なるほどですね。そうすると、実際その方っていうのは、しっかりされていて仕事もできて、人当たりも良い、けれども、奥底にはそういった消化しきれない感情みたいなを抱えてらっしゃる。
ミマキ:そうですね。
普段、静止している分、自己否定が出た時の落ちようが半端ない
吉川:では、その方は具体的には、どんなところに悩みを持ってらっしゃったんですかね?
ミマキ:基本的には自己否定です。自己否定が止まらない。もう行き過ぎちゃって、「生きている意味ないんじゃない?」みたいになっちゃう。
吉川:すごいですねぇ。
ミマキ:反動ですね、やっぱり。
吉川:じゃあもう、マグマが出てきたときには「生きてる意味ねぇじゃん」みたいになる?
ミマキ:うん。でも私のところに来る時は、そこは一旦乗り越えたんだけど、またそこが疼いちゃて、「前よりは落ち込まないんですけどやっぱここに何か引っ張られちゃんですよねー」って言う感じでこられますね。
吉川:ほうほうほう。
ミマキ:消えないんですよね。脳みそがそういう機能なので。経験って忘れたりとか、見ないフリは脳みそは得意なんですけど、残っているのは残っているので。
吉川:あ〜消えてるわけじゃないんですね。
ミマキ:はい、開きにくい引き出しに鍵かけているみたいな。
吉川:なるほど〜
ミマキ:そんな感じになっているんで、何か条件が揃うと切れるというか、疼いてきてモヤモヤして、また「うーん」みたいな感じになっちゃう。で、そうなっても、人に相談するのが苦手なんですよね。そういう人って。親に話を聞いてもらってきてないので、人に頼って解決するっていう思考がそんなに育ってないというか、自分で解決しようとする思考が強い。
吉川:確かに、さっきもいっていましたもんね。周りも、わかんないんですもんね。
ミマキ:わかんない!「まさかあの人が!」みたいな。そういうタイプ。
吉川:「あんなにしっかりしたのに!」みたいな?
ミマキ:うん。ギャップもすごいあると思います。
吉川:そうすると、助けを求められないし、周りも気づかないとなると、結構重症化しそうな気がしますねぇ。
ミマキ:そうですね〜重症化、しますね(笑)
吉川:なるほどですねぇ。
ねぎらいなんて少しでいいから、解決したい
ミマキ:あとは、聞く側が、聞けない!そこは感情解放ラボの元であるRelationShiftの強みでもありますけど、人の悩んでいる話を、悲観的に捉えずに、判断をせずに聞くって難しいんです。
吉川:確かに。
ミマキ:そういう人たちって、「そうだったんだね、大変だったね」って言って欲しいわけじゃない(笑)
吉川:おっと(笑)一見、そう言って欲しそうに聞こえますよね。
ミマキ:ええ。まぁ欲しいんですけど一瞬でいいんですよね。基本的に解決を求めている方が多いんで。
吉川:なるほど、解決ですね。
ミマキ:まぁ一瞬のちょっとのねぎらいと慰労は必要ですけど、それだけをやられると「うーん」みたいな。「解決したくて来てるんですけど」みたいに多分なる。
吉川:そうですよね。先程も言ってましたもんね。「ご自身でどうにかしたい」って思ってるっていうか。
ミマキ:すごく考えてきているので「なんとなくこれだろ」みたいなポイントってわかっているんですよね。自分の中で。でも、それをどうコントロールしたりとか、自分の中でどうお付き合いすれば、気分が落ち込まなかったりとか、自分の人生を良い方向に引っ張っていけるんだろう、みたいなのを考えている方が多いので。
吉川:なるほど。
ミマキ:今回ご相談にいらっしゃった方もそうでしたね。
吉川:その方は、相談するというか吐き出すことによって整理がかかったんですかね?
ミマキ:そうですね。私はアドバイスは何もしてないので。質問をして、相手が喋って勝手に整理されて「なるほど〜」みたいな感じでスッキリして帰るみたいな感じでしたね(笑)
吉川:ははは(笑)
ミマキ:だから、そういう風になってもらうためには、多すぎる同情とねぎらいと共感はいらなくて、淡々と、相手のモノを引き出せるような質問だったりとか、そういうことの方がすごく重要な要素になってくるんじゃないかなって思います。
吉川:なるほどですね。実際その方が整理をかけられたと。それで、そのお悩みの原因はなんだったんですかね?過去の経験とかですか?
ミマキ:そうですね。そこまで小さい頃の話をしなかったんですけど「やっぱりこれか」みたいな感じで言われていたので、それを発見するのと解消するのは、またステップが違うんで。「これがもしかしたら原因の種かもしれない」みたいな事をぼんやり自分で気づいて、そこから、原因を明確にしてそこから解消という風に段階を追います。
吉川:なるほど。では今回はマグマをどーんと出させて、一応観察してみました。みたいな状態で、これをどう解消していこうかみたいなのは、次のステップなんですかね。
ミマキ:そうですね。すごくご自身で観察するのも上手なんですよね。
吉川:出すのをお手伝いできれば、ご自身で観察できちゃうんですね。
ミマキ:だから、アドバイスとかいらないんですよ(笑)わかっているから。
早いうちに「子どもでいることを辞めた」人に、感情解放Laboはオススメ
吉川:なるほど。例えば今回のようなAさんのケースというのは、この記事を読んでいらっしゃる方からすると、ご自身とつなげていくと考えるならば、どんな特徴があったりすると考えればいいですかね?
ミマキ:ご両親との関係でいうと、自分の親が逆に子供っぽかったり、精神的に子どもっぽくて、子どもの方が親を冷静に見ていた、というか。そういう経験が有る方は、当てはまる部分があるんじゃないかと思いますね。
吉川:ご両親の方が子どもっぽいという特性を持っていた方で、自分が幼少期の時に、親よりも客観的にモノを見ていたという感じですかね。
ミマキ:そうですね。そう言う瞬間が小さい時期、3歳とか4歳にある人もいるし、中学生とか小学校高学年とかにある人もいると思うんですけど、どこかの瞬間に「あっ」って思って、自分がまだ子どもでいる期間なのに、子どもでいることを辞めたような感覚ですね。
吉川:あーなるほど。
ミマキ:「あ、これ自分がワガママ言っていちゃダメなんだ」みたいな。
吉川:はいはいはい。
ミマキ:「本当はやりたいけど、まだ甘えたいけど、これはもう甘えられないぞ」ってどこかで思っちゃった感じです。
吉川:なるほどですね。
ミマキ:もうちょっと違う角度でいうと「しっかり甘えたから、もう大人になろうかなぁ」というよりは「もう甘えられないからもう大人になろう」みたいな。わかりますかね。このちょっとした違い(笑)
吉川:はいはい、例えば、子供の頃から成人するまでに、両親に頼ってきて、甘えてきて大人になったという状態ではなくて、もう早い時期に「自分が1人で何でもできるように、迷惑かけないように、手間をかけないように」となって、両親には頼れない状態で、やってかなきゃって切り替えちゃったって感じですよね。
ミマキ:そうそう。そういう方は、火山で言うと休止火山を抱えている方、多いんで(笑)なんかの瞬間に爆発しちゃうんですよね。それはメカニズム上しょうがないので。
吉川:ええ、ええ。
ミマキ:でも、まずはその自分にものすごく自己否定をしていると思います。ほんとに、世間で言う心を病むという状態に行く方も多いんじゃないかなと思いますね。もちろん、私の1つの見解ですけど。
吉川:なるほど。
ミマキ:そして、一回爆発すると「火山をどうやって飼いならすか」ということに、思考が働いていくんです。その飼いならしの試行錯誤をやり尽くしていくと、「いよいよこいつをもう手放していきたいな」みたいになっていくんですよね。そのタイミングで私のところに来る方が多いですね。
吉川:ご自身でも努力されて付き合ってきたけど、もうどうしようもないぞ、みたいな。
ミマキ:そうですそうです。自分でも呆れてくるというか「この年齢にもなったし、もう良くない?」みたいな(笑)
吉川:はいはい。
ミマキ:そういう方たちがいらっしゃって、順番的には、まずマグマを出すことが、ファーストステップなので、それから付き合いの仕方を、一緒に学んでいくみたいな感じでやっていますね。
まとめ
吉川:なるほど。では、そろそろまとめに入らせてもらいますね。今回の事例は、50代の女性の方の事例でした。全体的に特徴をまとめさせていただくと、普段は仕事をバリバリやってる方で、凛としてる方で、人付き合いも上手。だけど、頭ではそういったうまく制御できる部分もあるが、逆に先程「休止火山」って言っていましたけど、感情の部分が消化されていない部分がたまに吹き出してしまう特徴をお持ちだと。そうなると自己否定してしまって、「死んだほうがいいんじゃないか?」みたいな所までいってしまう人。特に、しっかりした風に見られるので、人にも頼れないし、人の助けを求めているようにも見られない方。
ミマキ:ですね。それと本人に自覚があるのは、「自分の感情があって、そこが自己否定しちゃう、自分って本当だめだな」という部分は認知していているんですけど、しっかりしているとか人付き合いが上手いとか仕事ができるというのは、本人は多分思っていないです。
吉川:あ〜。周りの人からはしっかりしていて、仕事が出来て、すごい人って見えているけど、本人は、自分で自分の事を全くと言っていいほど、そうは思っていないと。
ミマキ:はい。
吉川:下手すると、ご自身は自己否定していると。
ミマキ:そうです。「何もできないゴミだ」みたいな風に思ってると思います。おそらく。
吉川:あ〜なるほどですね。特徴の続きを話しますと、経歴というか、その幼少期の頃の話をすればけど、ご両親が精神的に子供っぽい感じで、ある種、甘えられなかった経験をお持ちで、幼少期の時に「自分で全部やらなきゃ」とか「両親に頼ることやめよう」っていうことを割と早い時期に決めて大人になった方という感じでしょうか?
ミマキ:そうですね。
吉川:じゃあ、このような特徴をお持ちの方で、もし本当に悩まれている方がいらっしゃったら、ぜひ全部出してみることをオススメしたいですね。
ミマキ:そうですね。「出しちゃいけない」って基本的には思っていると思うんですけど、「出す」「人に頼る」っていう一歩が踏み出せると楽になってくる部分があると思うので、是非、ご連絡いただければ。
吉川:いや、すごいですよね。だって今まで人に頼らないような生活をしてきたのに、ここで頼るってなるのは、かなりのチャレンジですよね。
ミマキ:ただ、いきなり100%頼れとか、そういう話ではないので。0.1%でも1%でも、「頼る」という要素を人生の中に入れるということが、大事かなっていうふうに思っています。そこにぜひ、目を向けていただければなと思います。
吉川:はい。では、今回は事例集ということで、50代の女性の話を取り上げさしていただきました。では、また次回もお楽しみに!
ミマキ:お疲れ様でした。ありがとうございました!
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