吉川:おはようございます。今日もよろしくおねがいします。
ミマキ:よろしくお願いします。
吉川:早速ですが、今日のテーマは何でしょうか?
ミマキ:今日は、私のホームページに、10代(14歳)から摂食障害で、約10年間闘病していた話が載っていると思うんですが、それと、親子関係というか、当時と今を比べて話をしてみようかなと。
当時の家庭環境と思っていたこと
吉川:当時どう思っていたかと、今、どう思っているか?ということですね。では、いきましょうか。はじめにまず、当時の話を聞きたいのですが、当時はどんな感じだったんですか?
ミマキ:私は、本当に普通の家なんです。親に虐待されたとかそういうわけでもないし、お父さんが急に怒って、酒乱だとか・・そういうのは全然ない家だったんですけど、なぜか私はすごい苦しくて。そういうのがあると、心にトラウマができて・・とかあるじゃないですか?でも、そういうのはなくて。
吉川:なるほど。
ミマキ:まぁ一説によると、お母さんは教育ママとか、躾が厳しいとか、完璧主義な感じになると、摂食障害との関連があると聞いたことがあるんですけど、聞きかじっているくらいの情報なので、ちゃんとした情報として真に受けたら困るらいの情報です。
吉川:はい。
ミマキ:いずれにせよ、うちはそういったのがまったくなくて、「勉強しなさい」なんて一回も言われたことのない家だったんです。だけど、小さい頃から、どうやって親にコミュニケーションを取ったらいいのか分からなくて。
吉川:ええ。
ミマキ:なんか、会話の仕方が分からなくて、っていうのも変だけど。言ってしまえば、両親もおしゃべりな方ではなかったので。
吉川:寡黙な感じだったんですね。
ミマキ:はい。自分も、自分の思っていることをどう言ったらいいか分からない感じがあって、気付いたら、「親は私のことを全然分かってくれない」となってきて、そういうのが積もり積もって病気になったなという感じなんですけど、それもあくまで私の経験談というか、持論の域を出ないので、「親に分かってもらえない」と思った人が皆、摂食障害になるというわけでないんですけど、私の中では関連があるなと思っています。
吉川:なるほど。
ミマキ:とにかく、苦しくて何かあっても親に言えない。言っても伝わらないから、結果、言わなくなる。というのが、なる前も抱えていたし、なった後も抱えていましたね。
吉川:当時は自分自身も、どうしてこうなったのかわからないし、「親子関係が関連がある」と先程言っていましたけど、それは、そのときは分からなかったことなんですか?
ミマキ:そうですね。ただ、治療方針として、「親がちゃんと向き合わなきゃ」と、そういう単語で言っていたのかは分からないんですが、そのように主治医に言われて。なので、私より両親の方が必死にやってくれたんじゃないかなっていう印象だけ残っています。
吉川:あぁ〜
ミマキ:私は、そのときは「わーっ!」ってなっているから。また摂食障害は病識が悪いというか、自分が病気だという認知ができないタイプの病気なので、「私そういう病気じゃない」って最初は言い張っていました。周りからみたら激細なんですけどね(笑)それでも痩せたいと思っていたので。
吉川:おお。
ミマキ:今思えば、病気だったな、みたいな。
吉川:なるほど。じゃあ、主治医の先生自体が、親子関係にキーがあるということで、ご両親にいろんな働きがけをしたという記憶はあるけれど、ご自身としては、「わーっ!」ってなっちゃっている状態で、苦しいという状態が続いていたんですね。
ミマキ:そうです。
考えは整理されても感情が整理されない
吉川:なるほど。じゃあ、今は逆に、当時のことを振り返って、どう思っているんですか?
ミマキ:今思えば、親が分かってくれないとか、言っても伝わらないって思っていたので、「親は私に興味がないんだ」って思っていたんです。こじれて。
吉川:なるほど。それがどんどん積み重なっていった感じですね。
ミマキ:そうそう。ただ、お互いにコミュニケーションが下手なんですよね。なので、今思えば、そうだったなっていうのがあって。で、今、自分も子供がいるんですけど、関心がないということはないなと。
吉川:子供を産んでみて、感じることですよね。
ミマキ:そうです。でも、当時は、頑なに親は私のこと嫌いなんだ!とか、いなくなってもなんにも思わないんだ!ってすごく考えていたので。
吉川:なるほど。
ミマキ:今思えば、すごく偏ったものの見方をしているなーと、大人になるにつれて、頭では思えるんですけど、感情的に納得出来ないという時期がしばらくありましたね。
吉川:ええ。
ミマキ:だから、あのときは苦しかったとか、その気持ちをわかってほしいとか。逆に、親はそう思ってくれていたのに、気づかなかった私が悪い。それで勝手に、病気までこじらせて余計迷惑をかけたという罪悪感を増幅させたというか。
吉川:ええ。
ミマキ:とにかく、思考では分かるんですよね。親って全然そんなつもりなかったんだなとか、私がどうのこうのというよりは、色々と難しかったりするじゃないですか?子育てしてて、同居していて・・とか。私達の親世代って、共働きの走りみたいな世代の方々じゃないですか?忙しいし、子供にはわからない親の色々があるじゃないですか。それは子供とは関係ないんだけど、「自分が悪いんじゃないか?」とか、当時は思っていて、大人になって思考で整理することができるんですけど、そこから先に進めないというか。
吉川:ええ。
ミマキ:大事な場面になると、感情の方が勝っちゃって、こじらせていたというのはありますね。
吉川:なるほど。今の表現からすると、元々はどうして自分がそんなに苦しいのかがわからない状態から、病気としてはある時、診断名が取れたという状態になっていると。でも、思考の面では、大人になった時に確かにそうだなと思うところはあるけど、感情的な整理がかかっていないというか、その点に関しては大変だったという感じですか?
まとめ:わだかまり・感情が解放されないことの影響
ミマキ:そうですね。それは、本当にありましたね。私はたまたま病気になったけど、こういった小さいわだかまりって、皆持っていると思うんですけど、大人になって立場を変えて考えたときに「そうだよな」って思うことも、小さい時に受けたショックだったりとか、子供にとっての「大人には想像できない衝撃」みたなのがあって。そっちのわだかまりみたいなのが、大人になってからも、親子関係に影響するなというのはありますね。
吉川:なるほどなるほど。病気としては治療段階もあるし、思考の整理ができるようになったとしても、最終的にその感情の部分を、しっかりわだかまりを取れれば、より関係が築けたりするんですかね。
ミマキ:そうですね。その感情が残っていると、自分で自分をまた追い詰めたり、親を責め続けるようなことがあると思います。
吉川:そっか。なので、サイトのタイトルにも書いてありますが、「感情解放」「おとなの親子関係を解放する」というところに繋がっていく感じですね。
ミマキ:そうですね。そういうのって、大小で比べるものではないと思うんですけど、あると思うんですよね、人それぞれ。それで、そういうのを自分を責めるか、親を責めるか、相手を責めるか、というのが一般的だと思うんですけど、感情が解放されると「あ、どっちも悪くなかったんだな」ってまずは頭で理解して、その後本当に、全く違うので。思考で解放されるのと、感情で解放されるのって。そこをやっていくと、人生楽になるかなと思って。
吉川:そうですね。楽しくもなりそうですよね。
ミマキ:しかも、親ってずっと身近にいるから、それがストレスなのかも分からなくなっていくんですよね。「ずっとこんなもんだろう」みたいな感じで。よっぽど人が暴れたりとか、病気になったりとか、しない限りは、日常送れるんですよ。でも、何かあったときに、そういうことが邪魔をするというか。本当は協力できたらスムーズに進むことが、変な風にこじれていくことがあるので。
吉川:ありますね。
ミマキ:親子関係はいいことに越したことはない、良すぎて悪いことはないというか。それには、まずはキーは思考で整理されて、その後感情で整理されて、というプロセスが大事なのかなと思います。
吉川:ありがとうございます。ということで、今日はミマキさんの摂食障害と親子関係というテーマでお話させていただきました。ありがとうございました。
ミマキ:ありがとうございました。
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